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OB'sコラム

ヤス、翔ける

2008 / file01

自分を知る

長橋康弘
Nagahashi,Yasuhiro

東海大一中、静岡北高校、清水エスパルスと歩み、1997年、当時JFLに所属していた川崎フロンターレに加入。川崎フロンターレに所属して10年。ドリブル突破が魅力のクラブの歴史に残る右サイドの職人。現在、フロンターレ育成普及コーチとして子供たちの未来を背負う。
1975年8月2日生まれ、静岡県富士市出身。

今年もよろしくお願いします。
ご存知の方もたくさんおられるかと思いますが、正直、文章を書くのはとても苦手です。しかし、これを読んで少しでも何かを感じてもらえればうれしく思います。

今回は「自分を知る」というテーマにしてみました。

これは自分を成長させるためにとても大切になってきます。どの世界にも共通すると思いますが、今の自分は何が出来て、何が出来ないのか。この様な事は誰もが考えていると思う。しかし、自分を知っている人と、知らない人では、あきらかに差が出る気がします。この「自分を知る」という事を、去年の経験から書いてみようと思います。

引退してから一年、いろいろな変化がありました。特に変わったのが、人との出会いです。選手だった頃はサッカー関係者としかあまり接する機会がありませんでしたが、去年は、違う世界で生きてきた人達と、たくさん出会う事ができました。

そこで感じた事は、人にはいろいろな考え方、感じ方、生き方がある事を改めて知りました。想像を絶するような経験をしてきた人や、僕より年上なのに夢に向かってアルバイトをしながら頑張っている人、何も苦労する事なく成功を手にしたという人、家庭を築き家族のために戦っている人。
全ての人達に魅力があり、自分にないものを持っていました。また、周りの人達が自分をどのように見ていたのかという事もたくさん聞きました。これはとても面白い話でした。自分は周りの人達にこんな風に見えているだろうと、ある程度、想像はしていましたが、人は思っている以上に自分を見ているし、知っています。さらにビックリしたのは自分でも気付かなかった事を知っている人もいました。

これまでの自分は、周りの人達や自分を、狭い世界でしか見ていませんでした。しかし、世界を少し広げるだけで、自分がどのような人間か見えてきた気がしています。「自分を知る」という事は自分だけではわからない事がたくさんあります。いろいろな人に出会い、いろいろな話を聞き、いろいろな世界を見る。そして周りから見える自分を知る。これが自分を成長させるためにとても大切な事だと思います。

「自分を知る」それは「人を知る」事でもあると感じています。

2008年02月20日 長橋康弘

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