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球蹴り〜玉置晴一〜

2008 / file05

ダノンネーションズカップ2

玉置晴一
Tamaoki,Seiichi

愛媛・今治工高を卒業後、川崎フロンターレに加入。 精度の高いパスを繰り出すレフティーも、故障に泣き、わずか3年で惜しまれつつ現役引退。 2005年にスクール担当コーチとして待望のフロンターレ復帰。 現在、U-12コーチとして、持ち前の明るさを武器に子供たちを引っ張り、未来のフロンターレ戦士の育成に邁進する。 1982年4月26日生まれ、愛媛県今治市出身。

今回は、前回のコラムで書いた“ダノンネーションズカップ”で、僕自身が世界の少年サッカーを観て感じたことを書きたいと思います。

ダノンネーションズカップは、世界40カ国のチームが集まる世界大会で、組み合わせの関係上観られない国もありましたが、多種多様なサッカーが展開され、僕自身も色々勉強になりました。書きたいことはたくさんあるのですが、その中でも「世界と日本の“技術”・“戦術”の違い」に絞って書きたいと思います。

まず“技術面”ですが、世界の子供たちに比べると日本の子供たちの方が、ボールを非常に丁寧に扱っている印象がありました。止める・蹴る・運ぶといったプレーが“巧い”と感じましたし、技術レベルは高かったです。しかし、世界ではそもそも“技術”という定義が、日本とは違うとも感じました。
例えて言うと、日本ではリフティングやコーンドリブルなど自分の意図したところに止められたり、蹴れたり、運べたりする選手を技術が高い・巧いと言われがちですが、世界ではあくまで“ゲーム”、対相手がいる中でどういうプレーを選択するのか、同じ止める・蹴る・運ぶといったプレーが相手の状況によるものであったと感じました。

次に“戦術面”ですが、まずどこの国も非常に戦術的であったと感じました。特に今大会は、ダノンカップ独自のルールがあり、ゴールラインから13メートルの位置にラインが引かれ、そこから先(相手ゴールエリア)でないとオフサイドが適用されないルールであります。これにより、どの国々もFWをこのライン付近に張らせて、早めにボールを前線にフィードし攻めるといった戦術を行っていました。こういった戦術的な戦いは近年、日本でもよく行われていることだと思います。僕自身も色んな試合を観てきましたが、すごいなと、大人みたいなサッカーをする小学生のチームがあることに驚きもしました。しかし、逆にそのことに対する怖さも感じました。日本では、小学生の年代から細かいことまで教え、ポジショニングや、時にはそのチームの指導者に言われるがままのプレーを選択し、正解探しといったプレーが多く見られます。
海外のチームはというと戦術自体は非常にシンプルで、教えている印象もありましたが、それは基本的なことであり選手自身がゲームの中でチャンス・ピンチを感じて判断し、動いていたように感じました。
今大会は9人制でしたが、チャンスと感じたら、時にはポジションにこだわらず相手ゴール前に5・6人入ってくることもありましたし、戦術的な戦いの中にも“個人”を尊重し選手達自身がゲームを感じてプレーしていた印象がありました。

補足ですが、今大会優勝したフランスに関しては、非常に個々の能力・技術が高く、その上で戦術的な戦いをしていたと感じました。また、いわゆる強豪国にはストライカーの要素を持った選手がいて、能力・技術・動きの質が高く自分で勝負を決められる選手がこの年代でもいたのが印象的でした。また、“日本”という観点から見た場合、僕が思うのは、戦術が先行しすぎていて一番の基礎となるべく個人の力(個性)が失われているように感じます。今大会でもU-12の選手達が積極的にドリブルでチャレンジした場面がありましたが、能力や体格では劣る相手でも、ボールコントロールと一瞬の駆け引き(タイミング)で相手を翻弄し、そのプレーがチャンスに繋がり、ゴールに結びいた場面がありました。日本が世界に通じることを証明したプレーだと思いました。

なかなか書きたいことがまとまらず、伝わりにくかったかもしれませんが、日本の良さである“技術”(ボール扱い)をもっともっと“ゲーム”に生かす事を考えていけば、さらに世界に近づけるのではないかと僕は思います。
また、サッカーを伝えていく事と共に“選手自身”がゲームを感じられる環境づくりも指導者として大切なことではないかと思います。

このような素晴らしい経験を与えてくれた選手達を始め、たくさんの方々に感謝することと共に、この経験を無駄にしないよう僕自身も成長していきたいと思います。

2008年12月19日 玉置晴一

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