スポニチのフロンターレ担当・須田記者から現地レポートが届きましたので、お知らせします!!

「ただ今、日本代表の東アジア選手権取材のため中国の南西部に位置する工業都市・重慶という街に来ています。日本代表は13日に入りました。重慶は揚子江の支流と長江という大きな川が2つ流れている影響で街全体に霞がかかっていて、太陽はめったに見ることができません。工業地帯のせいか空気も悪く（私はマスクで生活してます…）、その中でサッカーをしなければならない選手は大変そうです。

さて、フロンターレの日本代表、ケンゴ、エイジ、ヤマの3人は宮崎合宿から戻って翌日の出発で少しお疲れモードでしたが、翌日からの練習では元気にプレー。東アジア選手権のタイトルを獲るだけでなく、今後のW杯予選へ向けたチーム作りもテーマにあるため、練習では話し合いを繰り返しながら真剣に取り組んでいます。フロンターレに合流する時間が短いヤマは「フロンターレに戻って練習したい」とポツリと言ってましたが…。練習場には関係者しか入れないはずですが、なぜかいつも複数の中国人が侵入（さすが…）。でも、ある日忍び込んだカップルは練習後、ケンゴに近づいて「ファンなんです」と日本語で話しかけ、一緒に記念撮影してました。ACLでMVP候補になったゲームキャプテンは中国でも人気があるみたいです!

明日17日はいよいよ初戦があります。フロンターレのサポーターの皆さんにとっては特別な試合になりますね!担当の私も正直、初戦はとても楽しみにしています。何といっても日本と対戦する北朝鮮にはテセがいるんですから…。

テセはチームより1日早く14日に中国入り。15日に試合会場で行った公式練習では北朝鮮代表の選手と「DPRK（DPR　Korea＝北朝鮮）」のトレーニングウェアを着て、ボールを追いかけていました。フロンターレで見るテセとは違う雰囲気で、何だか不思議な気分になりました。もっとも練習はすぐに非公開になったため追い出されたのですが、こっそり中が見える場所を探してチェックすると、テセは練習後、居残りでシュート練習してました。「ケンゴが楽しみにしてるみたい」と話すと「オレはもっと楽しみにしてる」と笑顔。「当たって砕けろです」と北朝鮮のエースストライカーは気合十分でしたが、砕けてしまってはフロンターレが泣くので…砕けそうになるくらいの気迫でお願いします。

日本代表は17日の前日練習で全くスタメンは誰か分かりませんでしたが、16日の練習で主力組に入っていたエイジが代表デビューする試合になるかもしれません。「どんな試合でもGKは体を張らないといけない。テセがいるっていうのもあるんで…」とテセとの〝肉弾戦〟にも負けないつもりでいます。今や中盤の中心となったケンゴは「ゴールを取るために何でもやる」とフロンターレで見せているようなパスをピシピシでしてくれることでしょう。ところで、今回の大会は日本、北朝鮮、韓国、中国が全て同じホテルに宿泊。どうやら接触はできないように別々のフロアに泊まっているようですが、ケンゴは「玄関でテセに会った」と遭遇したようです。テセから部屋番号を聞かれて教えたそうですが「自分からは教えない。だって敵だからね」と今回ばかりは強力なライバルとしてテセを見ています。同じくテセとバッタリ会ったエイジも「スポーツマンシップにのっとり、代表の話はしてません」とお互いに代表として〝大人〟の対応をしているようです。こういうやり取りはクラブではあり得ないことなので、面白いですね。

ということで、17日は日本時間の19時15分キックオフ。TBSで中継するようなのでみなさん、楽しみにしていてください。どっちに勝って欲しいかなんて、明日に限っては愚問です。日本代表の試合は最近、視聴率の低下が激しいようですが、きっとフロンターレサポーターの視聴率は100％でしょう!」