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FRONTALE DIARYフロンターレ日記

8/ 4 (土) 2012

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南極レポ④

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第53次日本南極地域観測隊 吉岡武志

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フロンターレ日記をご覧の皆様こんにちは、南極の昭和基地から吉岡です。
南極レポも4回目となりました。南極に興味が湧いてきましたか?

今回は、昭和基地での娯楽についてレポートさせていただきます。日本から離れ31名の大合宿ですが、就業後や休日には何をして過ごしているのでしょうか?

まず、南極の就業時間ですが、夏日課と冬日課があり現在は冬日課です。
朝食は07:30で、09:00〜17:00が就業時間、18:00から夕食で、18:40に全体ミーティングを実施します。その後は自由時間となり、サロンでDVDを見たり、娯楽室でダーツやビリヤードをしたりと各々娯楽を楽しんでいます。また、バーでお酒を飲むこともできます。火・木・土曜日はバー係のメンバーがバーテンダーとしてカウンターに立ち、お酒やおつまみを出してくれます。私もバー係のメンバーなんですよ。


娯楽室でダーツやビリヤードができます


バーで憩いのひととき


南極レポ①でも書きましたが、テレビが見られないのが、娯楽面で唯一残念なところですね。
私はスポーツ好きなので、サッカー中継や野球中継が見られないのが、非常に残念です。今はロンドンオリンピックで日本は盛り上がってるんでしょうね。こちらでも結果はインターネットで見ることができますが、やはり生中継で観たいですね。サッカー日本代表のスペイン戦を生中継で観たかったなー。

さて、今度は休日における娯楽の話です。冬日課期間中は土日が休日になります。休日も隊員たちが飽きないように、娯楽係やスポーツ係が毎月イベントを実施してくれます。娯楽係は、花見、子供の日、七夕など日本のイベントに合わせて、飾り付けや催しものを開催してくれます。
また、このイベントに合わせて、その誕生月の隊員の誕生日会を実施します。
誕生月の隊員は、娯楽係の選んだスペシャルコスチュームに着替えさせられ、他の隊員から祝福されます。こんなふうに祝っていただけるのは何年ぶりだろうと、感極まる隊員もいます。


花見のイベントでは屋台を出しました

そして、スポーツ係が毎月スポーツ大会を開催してくれます。居住棟ごとに4チームに分かれて対抗戦をするのですが、皆対抗心むき出しになって大いに盛り上がります。南極でできるスポーツって?と疑問に思うでしょうけど結構あるのですよ。それも、スポーツ係のメンバーは趣向を凝らして、日本でも行えるスポーツを南極でしかできない競技内容で実施してくれるので、毎回とても楽しみです。例えば、雪上ソフトボール大会、氷上4面サッカー、覆面4面バレー、雪上障害物競走などなど…どうです楽しそうでしょ?


氷上4面サッカー(青・赤・黒・橙の色でユニホームを分けてます)


そうそう、昭和基地伝統の娯楽があります。それは「けん玉」です。ゲームもインターネットも無かったころ、娯楽の一つとして取り入れられ、行き帰りの船内や昭和基地で技を磨いている伝統は今でも続いております。昭和基地には日本けん玉協会の南極昭和基地支部があるのですよ。毎年出発前の隊員室に協会の有段者の方が指導に来てくれます。

けん玉というのは、やってみると結構難しく、膝のバネと集中力が最も大事です。
日本けん玉協会の初代会長である藤原一生さんが、けん玉精神とは「焦らず、慌てず、諦めず」と言われました。これは越冬生活にも当てはまる精神であると思ってます。


けん玉は奥が深い

南極の娯楽について、いかがだったでしょうか?

こちらに来て、人間は極地であっても色々な工夫をして余暇を楽しむことができるものなんだなと実感しました。いつでも、どこでも、遊び心を忘れちゃいけませんね。日本の皆さんも、大いに学び、大いに働き、そして大いに遊びましょう!
それでは、次回は南極の料理の話をしたいと思います。楽しみにしていてくださいね。

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