中断期間明けの初戦、アウェイ新潟戦。敵地新潟で9連敗中というジンクスを打ち破ることができるか。ジュニーニョ、寺田がコンディション不良により欠場。だが、中村、谷口、テセ、井川といった代表組が戻ってきた。チームの土台に彼らの経験をプラスすることができるか。晴天の東北電力ビッグスワン。16:03キックオフ。

スターティングメンバーは我那覇とテセの2トップ、前目に中村と谷口、底に菊地が入る中盤センター、右ワイドに村上、左に山岸、伊藤-横山-井川の最終ライン、GK川島。立ち上がりから試合の主導権争いが続く。最終ラインから2トップにロングボールを入れてシンプルな攻撃をかける新潟。5分、フロンターレも井川がロングフィードを入れてゴール前でテセが競り合うが、このボールは相手GKがキャッチ。直後に新潟にカウンターを浴びるが、アレッサンドロのクロスは村上が戻ってクリア。7分、新潟のフリーキック。マルシオリシャルデスからのボールははね返すが、セカンドボールを拾われてロングボール入れられ、左サイドから千代反田にシュートを打たれるが、ここはGK川島ががっちりキャッチ。フロンターレは中盤でパスを回せることができるが、最後の崩しをかけることができない。10分、新潟の攻撃。アレッサンドロに単独突破を許し、左サイドから中央に切れ込まれるが、シュートはGK川島の正面。12分、フロンターレの攻撃。GK川島のロングキックをテセが競り合い、さらに我那覇が頭で落としてテセにボールがつながるが、クロスはゴール前にあわず。13分、新潟の攻撃。左サイドからアーリークロスを入れられ、ファーサイドから矢野に飛び込まれるが、GK川島が飛び出しセーブ。19分にも同じパターンで左サイドからアーリークロスを入れられて矢野に飛び込まれるが、伊藤が戻ってヘディングでクリア。ピンチをしのぐ。

ともに速い攻撃を狙うが、ラストパスがつながらず。23分、フロンターレの攻撃。セットプレーの流れから中村からボールを受けた井川がラストパスを狙うが、惜しくも谷口はオフサイド。すると26分、新潟のペナルティエリア左からのフリーキック。松下のゴールに向かうキックはブラインドになり、GK川島がかろうじて足で触るが、こぼれ球を永田に頭で押し込まれて、先制点を奪われる。（0-1）　最終ラインとボランチでしっかりとブロックを作って守る新潟。33分、フロンターレの攻撃。パスをつないで中村が左サイドからクロス。このボールを谷口がトラップして左足で狙うが、シュートは惜しくもゴール上に外れる。バランスの良いポジショニングの新潟に対して攻めあぐねる展開が続く。36分、新潟の速攻。アーリークロスがゴール前に入るが、ここは井川が競り合いしのぐ。40分、フロンターレの攻撃。パスをつないで上がった伊藤が左サイドからクロスを入れるが、テセの頭にはタイミングが合わず。44分には、フリーキックのチャンスからこぼれ球を拾った村上が左足でシュートを放つが、ゴール上に外れる。セットプレーから新潟が先制。攻撃はシンプルだが、2トップを効果的に使っている。対するフロンターレはいまいちリズムに乗れていないか。新潟のペースに引き込まれる前に、局面を打開するプレーが欲しいところ。前半を0-1のビハインドで折り返した。

ハーフタイムのロッカールーム。「これからだぞ。自分たちで会話しながら自信をもってやろうぜ!」と川島。「まず1点返していこう。みんなでひとつになって戦っていこう!」と中村も声をかける。後半巻き返しを狙うフロンターレだが、先にチャンスをつかんだのは新潟。50分、前線にロングボールが入り、アレッサンドロと競り合った井川がもつれて判定は井川のファール。ペナルティエリア前のFKかと思われたが、副審のジャッジはPK。52分、このPKをアレッサンドロに決められ、2点差をつけられてしまう。（0-2）　55分、横山に変えて大橋を投入。大橋をトップ下に置いた4バックへとシフト。すると56分、中村から絶妙のスルーパスが前線へ。ここに走り込んだ我那覇が中野と競り合い、PKを得る。しかも、中野は一発レッドカードで退場処分に。願ってもないチャンスが訪れる。58分、キッカーは我那覇。しかし、このPKをGK北野に止められてしまう。新潟はアレッサンドロ1人を前線に残した守備的な布陣に。しかし63分、大橋のコーナーキックを菊地が頭で落とし、このボールを我那覇が気持ちでねじ込み、1点差に追いすがる。（1-2）　その後は攻撃をかけるフロンターレ、しのぐ新潟という一方的な展開に。65分、我那覇のワンツーから抜け出した中村がシュートを放つが、GKにセーブされる。66分、菊地に代えて黒津がピッチへ。黒津を右ウィング、中村をアンカーに置いた4-3-3の攻撃的な布陣で点を奪いにかかる。その黒津を起点に大橋からパスを受けた谷口が振り向きざまにシュート。しかし、これはゴール上に外れる。

69分、新潟のセットプレー。マルシオリシャルデスの危険なコーナーキックがゴール前に入るが、ここはディフェンス陣が体を張って危ない場面をしのぐ。71分、フロンターレの攻撃。大橋からのパスを受けた我那覇がポストとなり山岸がシュートを狙うが、DFにコースに入れられうまくフィットできず。72分には、中村からパスを受けた村上が右サイドからクロス。ゴール前のテセがオーバーヘッドでシュートを狙うが、これはタイミングが合わず。一方的に押し込み、あと一歩というところまで迫るが、ゴールを奪うことができない。76分、大橋のコーナーキックのこぼれ球に詰めた山岸がシュート。GKがはじいたボールに伊藤が詰めるが、GKの体を張ったプレーに止められる。77分、山岸に代えて田坂を投入。田坂が右サイドに入り、村上が左サイドへ。79分、村上のパスを受けたテセが反転して左足でシュートを狙うが、これはゴール右に外れる。81分には、黒津が右サイドから中央に切れ込みシュートを狙うが、DFにブロックされる。さらに82分には左サイドを崩して村上からクロスが入るが、これもゴール前には合わず。うまく時間を使いながら粘る新潟。86分、サイドチェンジのボールを受けた大橋が左サイドから折り返し。ここに走り込んだ中村がダイレクトで狙うが、シュートは枠をとらえきれず。89分には、伊藤が強烈なミドルシュートを放つが惜しくもゴール右へ外れる。ロスタイムにもロングボールをテセに当て、こぼれ球に村上が詰めるが、GKにセーブされてしまう。最後までフロンターレが押し込むものの、2点目を奪うことができず、1-2のままタイムアップ。

これで新潟のアウェイゲームは10連敗。どうしても相手のペースにのまれてしまう。自分たちのリズムを作れないまま、前半のうちに先制点を許したことが大きく響いた。後半、数的優位に立ったことで持ち直したものの、粘る新潟から追加点を奪えず、これでリーグ戦も3連敗という結果に。不安定な戦いぶりが目立つ試合となってしまった。